データ センターとエンタープライズ コンピューティング

AI ワークロードをサポートするための電力需要が増加している現状で、800V と ±400V DC の採用は差し迫っています。TI の製品ラインアップは、この需要に対応できる好位置にあります。TI の高電圧 GaN 電力段、デジタル コントローラ、絶縁型ゲート ドライバ、デジタル アイソレータは、高効率で電力密度の高い AC/DC 変換を実現します。

エネルギー ストレージでは、TI のバッテリ モニタ、プロテクタ、残量計を活用して、バッテリ バックアップ ユニットと静電容量性バックアップ ユニットの安全かつ信頼性の高い動作を確保できます。ラックレベルの DC ディストリビューション、保護、変換をサポートするために、TI のホットスワップ コントローラ、高電圧と中電圧の GaN 電力段、AI アクセラレータを内蔵したマイコンを採用すると、障害保護機能と、重要なワークロード向けの効率的な DC/DC 変換を実現しやすくなります。

データ センターは、高密度になるほど、コンピューティングやアクセラレータ トレイごとに、より多くの電力を消費します。TI のマルチフェーズ製品を使用して SoC (システム オン チップ) プロセッサに電力を供給すると、より少ない基板面積でより多くの電力を供給し、最適な計算能力を実現することができます。

TI のモノリシック パワー ステージ (電力段) デバイス ファミリは、放熱強化パッケージを採用しているいます。また、TI のスケーラブルな各種コントローラは、高速な負荷過渡応答、高度な遠隔測定、保護機能を実現します。データ センターでこれらを組み合わせると、比類のない性能を実現する包括的な電源ソリューションを製作できます。

人工知能とクラウド コンピューティングが急速に進歩した結果、データ センターの能力と信頼性に対する需要が大きく高まっています。

TI の高集積 eFuse、ホット スワップ コントローラ、ロード スイッチ、ORing コントローラは、高い電力密度に加えて、電流 / 電圧 / 過熱に対する調整可能な保護機能と高度なテレメトリ機能を搭載しており、データ センター電源システムに対応できます。これらの機能は、上昇する電力レベルに対応すると同時に、信頼性を確保するのに役立ちます。

ラック サーバーの CPU、ハードウェア アクセラレータ コンピューティングの各電源システムで、TI の各種降圧コンバータを採用すると、効率の向上、負荷過渡性能の向上、外付け部品数の削減を実現できます。

コンピューティング システムの信頼性と保護を向上させるために、TI の多くのポイント オブ ロード ソリューションは PMBus シリアル インターフェイスに対応しており、電源の動作を構成することや、電圧、電流、温度をリアルタイムで監視することができます。TI のプロセス テクノロジー、高度なパッケージ、斬新な制御モード アーキテクチャは、より少ない外部部品点数で、利用可能なボード面積の最大化、効率目標の達成、厳格な電圧要件への対応を実現するのに役立ちます。

BAW (バルク弾性波) をベースとする、PCIe (ペリフェラル コンポーネント インターコネクト エクスプレス)、USB、イーサネット向けの TI のクロック処理ソリューションを採用すると、データ センターの性能と信頼性が向上します。高精度の同期を確保し、干渉を最小化するほか、シグナル インテグリティを最適化することができます。

TI の BAW ベース製品に該当するのは、以下の各製品です。サーバー管理プロセッサ向けのクロック処理や、サーバーのマザーボードが搭載している FPGA (フィールド プログラマブル ゲート アレイ) 向けのクロック処理に適した、リファレンスレス (基準クロックを使用しない) クロック ジェネレータ。スマート ネットワーク インターフェイス カード (smartNIC) やハードウェア アクセラレータに適した、56Gbps と 112Gbps イーサネットや PCIe Gen 6 向けの発振器。超低ジッタ特性を達成し、複数の PCIe Gen 1 ～ 6 アプリケーションに適している、HCSL のクロック ファンアウト バッファ。

TI の GaN (窒化ガリウム) 電力段は、サーバー電源設計で高効率と高密度を実現し、それらを活用した高電圧 DC アーキテクチャのサポートの拡大に役立ちます。統合型ドライバは回路の寄生容量を低減し、設計のフットプリントの縮小に役立ちます。

TI の各種電力段は、過電流と過熱の保護機能を内蔵しており、電源ユニット、バッテリ バックアップ ユニット、中間バス コンバータ サブシステムを実現し、モジュール型ハードウェア システム共通冗長電源と Open Compute Project Open Rack v3 の各仕様の達成に役立ちます。